2012/07/08

ガイガーカウンタ RD1706 の修理

この前のブログ「玉川温泉岩盤(北投石)の線量 」で使っていたガイガーカウンタ RD1706 が、先日壊れてしまいました。




0.00µSv/h そんなはずないですよね。

今度、7月15日、16日のガイガーカウンターミーティング GCM Fukushima  にも持って行こうと思っていたのに残念です。そこで、さきほど分解開始しました。

先ずは、裏蓋をあけると、こんな感じでGM(ガイガーミュラー)管が2個入っています。



次に、一番怪しいと思われるGM管の電圧を測ってみました。
正常ならば 400V 程度あるはずです。

ところが、測定値は約 27V。

テスターは270.6mV (0.27V)を指していますが、これは100分の1の分圧回路を入れているためで、100倍の値が測定値になります。

これが、即席で作った、分圧回路で、10MΩと100kΩの抵抗を使っています。
 

さて、ここまで分かると、さらに詳細を調べるために、基板を外します。
しかし、ケースへの基板の固定の仕方がとてもちゃちで、下の写真のようにケースの突起が基板の穴に入るようになっているのですが、その頭を熱で溶かしてくっつけています。 (これでは、分解はできるが、組み立てが大変)

それでもまあ、とにかく取り外しました。 高圧回路のダイオードが壊れていたらラッキーなのですが、結果は正常。GM管の負荷も正常でした。

そこで、 高圧回路のダイオードをの片方を外して、

そこに、自作ガイガーカウンタの高圧を引き出してつないで見ました。

すると、結果オーライ。室内 0.14µSv/h。
本当は 0.00µSv/h のほうがいいのだが、これが現実。


チェック用の線源(マントル)を近づけると、5.44µSv/h。
精度のほどはガイガーカウンターミーティングで確認しようと思いますが、さて、これからどう修理するか?
それが問題。

今日はここまでとして、進展があればまた続きを書きます。

修理できたので、続きを書いておきます。

よくみると、高圧の平滑用コンデンサにひび割れがありました。
下の右側の四角 (10nM 630B)がそれです。

これを、左の丸いもの (手持ちの 10nF 2kV)に交換しました。

下の写真は交換後です。


これでなおってしまいました。(室内 0.12µSv/h)

ケースに組み込み、完成。
ただし、基盤とケースの固定部 (ケースの突起を熱でつぶした部分)は、分解時に外してしまったので半固定状態のままですが、なんとかなりそうです。
写真は、下にマントルを置いたときのものです。

後は、ガイガーカウンタミーティングで校正して、現役復帰となる予定。


2012/06/28

玉川温泉岩盤(北投石)の線量

最近、玉川温泉に行ったので岩盤の線量を量ってみた。

去年も自作ガイガーカウンタで測定したが、未校正だったのでそのままになっていた。
今回は市販のポケット線量計を持参した。


実は玉川の岩盤と言っても場所によって線量が大幅に異なる。
ホットスポットが何箇所かあるらしいが、去年発見したのは2箇所。

今回はたまたまその1箇所が空いていたので地面の値を量ってみた(写真1)。
比較のために、ホットスポットではないところ(写真2)と田沢湖駅の近く(写真3)でも量ってみた。

今回持参したのは、RADEXのRD1706とエステーのAIR COUNTER_S。
測定値が異なるのは、ベータ線の影響と考えられる。
(RD1706はガイガー管 SBM20系を使用しており、ベータ線とガンマ線の両方を感知するが、AIR COUNTER_Sはフォトダイオード式でガンマ線のみを感知する。同じ土俵に乗せるためには、数ミリのアルミ板などでベータ線を遮蔽すればいいのだが、今回は失念)



2.56µSv/h(RD1706) 
2.16µSv/h(AIR COUNTER_S)
写真1 玉川温泉岩盤ホットスポット地表 



0.09µSv/h(RD1706) 
0.07µSv/h(AIR COUNTER_S)
写真2 玉川温泉岩盤 ホットスポットではない地表

 0.10µS/h(RD1706) 
0.05µSv/h=下限(AIR COUNTER_S)
写真3 田沢湖駅の近くの地表