2011/08/11

気がつけば、今日で震災5ヶ月目

気がつけば、今日で震災5ヶ月目。

いやまあ、あれは何だったんだろう?でも私は生きているからこのブログを書いている。有り難いことだ。亡くなった方に黙祷…。

そういえば、最近ブログの更新をしていない。

当初は何が何だか分からなくて、停電と断水と余震の中で、助川山や小豆洗い不動尊に水を汲みに行ったり、日立市の給水車を待ったり…(ブログ「助川山のきのこ」参照)。

そうこうしているうちに、福島第一の放射能の事故が発生。このブログは、当初1000年に1度の大震災の生情報を記録するはずだったが、いつのまにか身の回りの放射能の情報専用になっていた。

私が住んでいる茨城県日立市の近くには、幸い?、モニタリングポストが充実しており、それらのスナップショットを記録することにした。

振り返ると、3/15と3/21が、この近辺に放射性物質が降り注いだ日であるが、当日私は何をしていたのだろうか?

たぶん、3/15はガソリンを求めて長い行列に並んでいたように思うし、3/21は春分の日の休みで、肌寒い雨が降っており、家で放射線のことやらを調べていたような気がする。

昔、JCOの事故で避難した覚えはあるが、その後、電気や水道の有り難味も原子力のことなども殆ど何も考えていなかったと思う。身の回りに、これだけのモニタリングポストがあることも知らなかった。

それが、たまたま、大沼町のモニタリングポストのグラフを見るととんでもないことになっていることが分かった。しかしながら、グレイとかシーベルトなどは人の名前だということは分かっても、それがどういう意味を持つのか全く知らなかった。

政府や地方自治体、テレビなども時間当たりと年間あたりを混同したり、何を寝ぼけたことを言ってるんだと言うことだけは分かってきた。

それじゃいかんと思って、ネットで色々調べて、やっと自分でこの近辺は何とか大丈夫だと納得したのが3月18日だった(「茨城県(北茨城、高萩、大子)の放射線量の検討」)。

その後、専門家の意見を調べたり、いわき~日立市の環境放射線量の累積値(積算値)を計算したり、今後のシミュレーションをしたり…と結構大変だったが、5月末には線量率は横ばいになるとの推定どおり、放射性ヨウ素(I-131)の影響が一段落し、主要核種(そういえば、核種なんという言葉も使ったことがなかった)が放射性セシウム(CS-134, 137)がになり、モニタリングポストのデータも横ばいを続けるようになってきた。

世の中の話題も、水道水、食物による内部被曝や土壌汚染、飯舘村や柏の葉のホットスポットなど、当初の半径何キロメートルがどうのこうのということよりも、ずっと具体的なことが問題となってきた。

私自身の関心も、いわゆる平均値ではなく、自分の周りのもっと個別の事柄に移っていった。

自宅の線量率はどうなのか?
近隣にホットスポットは無いのか?
近くの公園や幼稚園、学校は大丈夫なのか?
福島の山は大丈夫なのか(たまに山登りをしますので)?
玉川温泉の北投石は本当に2μSv/h 程度の放射線を出しているのか(身の回りの線量率との比較基準の一つとしているものですので)?

 そこで、最近は自分で放射線量率を測定するために、ガイガーカウンタを自作したり、それで近隣を測定したり…そちらに重点が移っている。

そうこうするうちに、震災から5ヶ月が経ってしまった。

半壊の我が家をどう建て直すかも考えながら、初心に戻ってブログの更新や今後のことも考えて行きたいと思う今日この頃である。

2011/08/11

2011/08/04

自作ガイガーカウンタシリーズ関連メモ -その5-
ガイガー管SI-22GとJ408γの比較

@felis_lynxさんにお世話になって、中国製のGM管J408γを4本入手してから2ヶ月経った。
当初、ガイガーカウンタを2台作って、2本のGM管を予備にしようと思っていたが、結局は私、Yさん、Nさん、Fさんと4台作ることになり予備品がなくなってしまった。

J408γを使った自作ガイガーカウンタ GMC-01-CL mkII

ところが、最近J408γが入手難である。
そこで、同じような大きさのものを探したところ、ロシア製のSI-22Gというのがあった。大きさや使用電圧も同程度なので、試してみることにした。

一昨日、ウクライナから4本届いたので比較してみた。

ウクライナから届いたSI-22G

 1本は動作不良だったが、残りは、自宅にある線源でJ408γの0.9~1倍程だった。
十分、代替として使えそうである。

線源は
(1) バックグラウンド(BG)
(2) クッションとして入っていたウクライナの綿花1.5g (測定の結果、わずかに放射線を出しているようだ)
(3) マントル (IWATANI CB-200MANTLE  2-pieces/pack x 3pack, バックグラウンドの10倍ほど)
(4) レンズ (PENTAX TAKUMAR 1:1.4/50, バックグラウンドの20倍以上)
の4種類で測定した。

その他の条件として、裸のGMT管とアルミパイプ(1 mm厚) でシールドし、ベータ線を遮蔽した場合に分けて測定した。
レンズを測定中のSI-22G

測定結果を下表に示す。
SI-22GとJ408γによる各線源の測定結果

SI-22GとJ408γの比較
その結果、SI-22をJ408の代替品として使用する場合、
(1) アルミシールド付の場合は、ほぼ一定の換算計数

SI-22(CPM) =  0.9686 x J408(CPM)

で換算できそうである。

(2) 裸管(シールドなし)の場合は、ベータ線の影響によるバラツキが大きいため、GM管毎の個別の換算式を求めておく必要がある。

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