2011/03/27

【仮保管】03/26 20:00 時点での茨城県北と福島県いわき市の放射線量の状況[3/26更新]
Radiation Monitor data snapshot at north Ibaraki-pref and Iwaki-city Fukushima-pref " --> "Radiation Monitor data at north part of Ibaraki Pref and Iwaki City

カテゴリー:福島第一原発トラブル
タイトル:茨城県北(北茨城、高萩)と福島県いわき市の放射線量の状況
トピックス:2011/03/26 20:00のデータに更新。現在、玉川温泉の岩盤浴とほぼ同じといえる。

大子の計測停止といわき市のデータ入手に伴い、「茨城県(北茨城、高萩、大子)の放射線量の状況」を改めた。2011/03/19 9:00
この記事は2011/3/26 20:00 時点の「茨城県北と福島県いわき市の放射線量の状況」のコピーである。

最新版は、このデータに、3/14~15のいわき市のデータ(3/27見つけた)を追加したものである。

茨城県北といわき市の放射線量

1 データのグラフ

1.1 カレント値 (current value)
3/26日20時現在、いわき 1.18µSv/h、北茨城 0.90µSv/h、高萩 1.28µSv/hで漸減中。
尚、現在の線量は玉川温泉での岩盤浴とほぼ同じ程度の数値といえる


何故、距離的に遠い高萩がいわきや北茨城よりも高い値なのか謎のままであるが、雨(だけ)のせいではないように思えてきた。


At 20:00 on 3/26, Iwaki 1.18µSv/h、Kitaibaraki 0.90µSv/h、Takahagi 1.28µSv/h.
They have been decreased very slowly.
The current doses are considered as same as them of Tamagawa Onsen ganban-yoku.
I wonder if the dose of Takahagi is greater than it of Iwaki and Kitaibaraki, the distance from Fukushima Daiichi to Takahagi is longer than it of others. It is not seemed to owe to rain only.

at Kitaibaraki, Takahagi in Ibaraki and
Iwaki in Fukushima (2011/03/16 - 03/26 20:00)



1.2 累積値 (accumulated value)

3月26日20時現在、3月15日以降の累積線量は北茨城で胸部レントゲン 7回、高萩で胸部レントゲン 6回半程度である。

尚、この累積線量は玉川温泉での岩盤浴とほぼ同じ程度の数値といえる。

At 20:00 on March 26, the exposures after 3/15 are about 7times chest X-ray in Kitaibaraki,  about near  6.5 times X-ray in Takahagi.
The accumulated doses are considered as same as them of Tamagawa Onsen ganban-yoku.

at Kitaibaraki, Takahagi in Ibaraki (2011/03/14 - 03/26 20:00) 
累積値 = ∑{(カレント値 - 自然放射線量)}[nSv/h] x 1/6[h] x 1/1000 (µSv)、
ただし、自然放射線量は 50 nSv/h と仮定

accumulated value = Sum{(current value - natural radiation)}[nSv/h] x 1/6[h] x 1/1000 (uSv), natural radiation assumed as 50 nSv/h


1.3 出典データ

■茨城県ホーム > 重要事項 > 平成23年東北地方太平洋沖地震

茨城県では、福島第一原子力発電所1号機の爆発後、北茨城、高萩、大子に可搬型モニタリングポストを設置し、放射線量を測定している(3月13日 9:30~テスト?、3月14日20:30計測開始、10分間隔でモニタリング)

2011/3/16  16時ころから、データの単位が[ナノシーベルト/時間]から[マイクロシーベルト/時間]に変わっており、数値が1/1000になっているので注意すること。

尚、大子町の環境放射線は、3月18日17時現在を持って測定終了となった。
その後、3月23日10時より大子における計測を再開したようだが、北茨城や高萩に比べ値が一桁小さいのでグラフには掲載していない。

■いわき市内の環境放射能測定値

いわき市のデータは3月16日9時から公開されている。

ただし、サンプリングが30分間隔であり、さらに初期のデータには欠損があるため、3月16日11時40分のピークはとらえられていない。

その後、3月20日からは1時間間隔のサンプリングとなっている。
(Excelで公開しており人手による編集の手間を減らすためかな?)

[以下は愚痴]
何故か、3/24には pdf で公開されている。このほうが、見るのには都合いいかも知れないが、グラフ化するのには一苦労である。

数値データはただ公開すれば(見せれば)いいと言うものではない。グラフ化やシミュレーションなどの二次利用にもっと配慮して欲しい。
(ecxel データのときも2行に1データとかセルを結合していたりとかで、加工が大変だったので、pdfでもあまり変わらないが…)

ついでに、積分値も計算してグラフ化して公開していただけるとありがたい。

1.4 参考データ

■茨城県放射線テレメータ・インターネット表示局 > トップ
■茨城県放射線テレメータ・インターネット表示局 > 現在の測定結果

2 解説

このグラフは、「1.3 出典データ」に示すデータを元に作成した。

2.1 カレント値について
このカレントデータは茨城県北(北茨城、高萩)と福島県いわき市のデータをグラフ化したものである。
(0) 3/15 6:14 福島第一原発2号機で爆発音との報道があった。
3/15 4:00、データでは既に最初のピーク4.87µSv/hを記録している。

(1) 3月16日 11時40分、北茨城でピーク値15800ナノシーベルト/時間 (15.8マイクロシーベルト/時間)という異常値を記録しているが、茨城県のホームページでは「健康に影響はありません」としている。(※2.3項参照)

このピークは、高萩や大子のデータにはない。
また、日立市や東海村の測定でも記録されていない。
いわき市のデータに無いのはデータが欠損しているためである。
http://eq201103.blogspot.com/2011/03/20110316-onuma-hitachi-city-ibaraki.html

これは、放射性物質の飛散、拡散が一様ではないことを示しているのだろう。

ちなみに、3月18日7時の北茨城での測定値は 0.972マイクロシーベルト/時間であり、このまま推移してくれれば、問題無しと考えられる。

その後、3月19日では
いわき 1.04 µSv/h (7時30分現在)
北茨城 0.946 µSv/h (10時現在)
であり、約 1µSv/h 付近をうろうろしている。

福島原発での必死の対応がうまくいくことを願いながら現状よりも悪化しないことを祈るのみである。

(2) 3月21日 2時40分、北茨城では 0.982µSv/hのピークを観測している。
これは、日立市大沼町で4~5時に観測されたピーク1.5µSv/hに符合していると思われる。
何かあった模様

(3) 3月21日 13時30分以降、高萩がいわきや北茨城よりも高い値になっている。
何故なんだろう?

(4) 3月22日のコメント

3/21 に観測されたピークは以下の通り。
----
3/21 11:00 いわき 6µSv/h
3/21 15:20 北茨城 1.95µSv/h
3/21 15:30 高萩 4.16µSv/h
----
その後、3/21  13:30以降、高萩がいわきや北茨城よりも高い値になっている。何故なんだろう?

The peak data observed on 3/21 are as follows;
----
3/21 11:00 Iwaki 6µSv/h
3/21 15:20 Kitaibaraki 1.95µSv/h
3/21 15:30 Takahagi 4.16µSv/h
----
After 13:30 on 3/21, the dose at Takahagi is higher than the data of Iwaki and Kitaibaraki.
Why ?


(5) 3月23日のコメント
3/23日18時現在、いわき 1.6µSv/h、北茨城 1.4µSv/h、高萩 2.3µSv/hで漸減中。

At 18:00 on 3/23, Iwaki 1.6µSv/h、Kitaibaraki 1.4µSv/h、Takahagi 2.3µSv/h. 
It has been decreased very slowly.

(6) 玉川温泉の岩盤浴との比較

3月24日から、玉川温泉の岩盤浴の放射線量との比較を試みることとした。

玉川温泉の放射線と今回の事故での放射線を同一視できないかもしれないが、「計れる量」としては同じ単位なので、参考として玉川温泉の岩盤浴時の放射線量データ(推定値)もプロットした。

尚、玉川温泉の岩盤浴時の放射線量は、ウェブ上のデータをエイヤっと睨んで推定した。
例えばグーぐる先生に教えてもらうと以下のような記事が出てくる。

---- 玉川温泉岩盤浴の放射線量情報(例) ----
http://kadoyasan.com/radium-onsen04.html
1.8~2.3μSv/hr

http://holmic.sakura.ne.jp/index2.html
0.22μSv/h~0.98μSv/h

http://www.mus.akita-u.ac.jp/linkpage/hokutoseki.pdf
0.5μSv/h~1.8μSv/h

hhttp://www.e-use.net/tamagawa/akitaken-tamagawa-onsen-ho-shasen-su-chi.html
4.288マイクロシーベルト

http://okaneno.blog.shinobi.jp/
1~3マイクロシーベルト
--------

そこで、エイヤッと、
玉川岩盤浴の低レベル地区を 0.5µSv/h
玉川岩盤浴の高レベル地区を 2µSv/h
としてプロットしてみた。

その結果、現在のレベルは玉川温泉の放射線量と同じ程度であるといえる。

(7) 3/24日のコメント
3/24日20時現在、いわき 1.4µSv/h、北茨城 1.2µSv/h、高萩 1.8µSv/hで漸減中。
尚、現在の線量は玉川温泉での岩盤浴とほぼ同じ程度の数値といえる

At 20:00 on 3/24, Iwaki 1.4µSv/h、Kitaibaraki 1.2µSv/h、Takahagi 1.8µSv/h. 
They have been decreased very slowly.
The current doses are considered as same as them of Tamagawa Onsen ganban-yoku.


(8) 3/25日のコメント
3/25日20時現在、いわき 1.16µSv/h、北茨城 0.97µSv/h、高萩 1.39µSv/hで漸減中。
尚、現在の線量は玉川温泉での岩盤浴とほぼ同じ程度の数値といえる

At 20:00 on 3/25, Iwaki 1.16µSv/h、Kitaibaraki 0.97µSv/h、Takahagi 1.39µSv/h. 
They have been decreased very slowly.
The current doses are considered as same as them of Tamagawa Onsen ganban-yoku. 

2.2 累積値について
累積値は北茨城市と高萩市のカレント値(10分毎の測定値)から自然放射線量(50nSv/hと仮定)を差し引いた値にサンプリング間隔時間(1/6時間)を乗じて、測定開始時からの総和をとったものである。

(1) いわき市のデータは途中からの測定値であり、初期のピークをとらえておらず、累積値を比較できないため表示していない。

(2) このグラフから、この11日間で、北茨城では胸部レントゲン4回分の線量被曝を受けていることが分かる。

(3) 3月22日のコメント
3月21日以降、増加速度が増えている。
これはテレビ等で全体的には下がってきているとの解説とくいちがっている。
今後ともデータを監視する必要あり。

After 3/21, increasing speeds have been accelerated
This shows the real data are different from reports on TV etc that the doses have been decreasing.
We have to continue to monitor data.

(4) 3月23日のコメント

3月23日18時現在、3月15日以降の被爆量は北茨城で胸部レントゲン 5回分、高萩で胸部レントゲン 4回分程度である。

At 3/23 18:00 on March 23, the exposure between 3/15 and 3/23 is about five times chest X-ray in Kitaibaraki,  about four times X-ray in Takahagi..


(5) 玉川温泉の岩盤浴との比較

3月24日から、玉川温泉の岩盤浴の放射線量との比較を試みることとした。
(「2.1 カレント値について」を参照)

その結果、現在の累積レベルは玉川温泉の放射線量と同じ程度であるといえる。


(6) 3月24日のコメント

3月24日20時現在、3月15日以降の累積線量は北茨城で胸部レントゲン 6回分、高萩で胸部レントゲン 5回分程度である。
尚、この累積線量は玉川温泉での岩盤浴とほぼ同じ程度の数値といえる。

At 20:00 on March 24, the exposures after 3/15 are about 6 times chest X-ray in Kitaibaraki,  about 5 times X-ray in Takahagi.
The accumulated doses are considered as same as them of Tamagawa Onsen ganban-yoku.


(6) 3月24日のコメント

3月25日20時現在、3月15日以降の累積線量は北茨城で胸部レントゲン 6回半、高萩で胸部レントゲン 6回弱程度である。
尚、この累積線量は玉川温泉での岩盤浴とほぼ同じ程度の数値といえる。

At 20:00 on March 25, the exposures after 3/15 are about 6 .5times chest X-ray in Kitaibaraki,  about near  6 times X-ray in Takahagi.
The accumulated doses are considered as same as them of Tamagawa Onsen ganban-yoku. 

2.3 放射線が人体に与える影響について

原発が水素爆発を起こした直後は、放射能の影響に関して公的機関や報道の説明のしかたが不適切で不安に感じたため、自分ながらに検討した。以下がその結果である。
「茨城県(北茨城、高萩、大子)の放射線量の検討」

この検討の結論を言えば、1時間当たり1マイクロシーベルト程度の被曝が1年間継続したとしても人体への影響は無いと言える。

この検討では、放射性物質の半減期を考慮していないが、実際には半減期が短い物質もあるため、これ以上の放射能漏れが発生しない限り、放射線量の測定値はもっと減ることが予想される。

尚、高エネ研の分析結果「つくば市で観測された空気中の放射性物質の種類と濃度の測定結果について(2)」
 によると、検出された放射性物質の主なものは以下のとおりである (原本には半減期の記載が無かったので、概数を調べて追加した)。

第4回採取試料の検出核種及び濃度 採取期間:2011 年3 月16 日17:21—3 月17 日9:21

核種
濃度(Bq/cm3)
半減期
ヨウ素—131
2.7×10-7
8日
テルル—132
8×10-9
3.2日
セシウム—134
2.9×10-9
2年
セシウム—136
3.9×10-8
13日

また、3/20 原子力安全・保安院から、「東京電力福島第一原子力発電所敷地内(事務本館北側)の核種分析結果」が発表された。
http://www.meti.go.jp/press/20110320003/20110320003.pdf

その内容は以下の通りである (原本には半減期の記載が無かったので、概数を調べて追加した)。
核種
濃度(Bq/cm3)
半減期
ヨウ素—131
5.940×10-3
8日
ヨウ素—132
0.220×10-2
3.2日
ヨウ素—133
0.035×10-3
21時間
セシウム—134
0.022×10-3
2年
セシウム—137
0.024×10-3
30年

これらに対する見解として、東大病院放射線治療チーム @team_nakagawaのツイッターでの 一連の発言が参考になる。
このブログの「福島原発の放射能に関する専門家の意見」4項に見やすいようにまとめたものを掲載した。

また、3/20現在では、頼りになりそうな説明が種々公開されている。

(1) 福島原発の放射能に関する専門家の意見
http://eq201103.blogspot.com/2011/03/blog-post_20.html

(2) 福島原発の放射能を理解する 2011年3月18日:バージョン1
by Ben Monreal 翻訳 by 野尻美保子
http://ribf.riken.jp/~koji/jishin/zhen_zai.html
http://ribf.riken.jp/~koji/monreal.pdf

尚、数値や単位に対しては、次のサイトが参考になる。
日本原燃
http://www.jnfl.co.jp/monitoring/kaisetsu/spatial-nGyh.html

(注) デマや情報洪水に惑わされないように、データを客観的に観察しよう。


2011/3/27 9:30 保管

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