2011/03/27

緊急時にこそ必要なデータ交換の標準化

備忘録 2011/03/27

各自治体や各省庁から災害に関するデータがプレス発表やホームページで公開されている。
それはいいが、単に見せればいいというものでもなかろう。

データは観るだけでなく、煮たり焼いたりの二次利用があって初めてその価値を発揮する。
緊急時にこそデータ交換の標準化が必要である。

ところが、問題は2つある。

(1) 表現フォーマット
資料の数値のレイアウト(表内の行や列の配置の仕方)が発表者ごとに異なっており、それらを横にらみデータとしてまとめる際に不要な手間と労力がかかる。

(例)厚生労働省プレス発表
食品中の放射性物質の検査結果について(第14報)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000016gms.html
この中で、

別添1:群馬県公表資料(本日19時00分公表)
別添2:山形県公表資料(本日19時13分公表)
別添3:茨城県公表資料(本日23時00分公表)
を見て欲しい。

同じ項目内容ののはずなのに、三者三様である。


(2) 電子化フォーマット
たいていの資料はインターネット上で公開される。しかし、データを自動で渡せるようになっていない。
例えば、せっかくの電子データを印刷し、スキャンして画像イメージで公開しているものがある。
そこから数字を拾うために労力をかけなければならず、間違いも発生する。
また、pdf で公開してもコピー禁止で配布したりしているものがある。

(例)
上掲の別添1~別添3まで全部スキャン画面である。
国は県に、何故、電子データで提出させないのだろうか?
「メールに添付して頂戴」といえば済むことではないのだろうか?

これを当事者達にいうには酷かもしれない。
彼らは資料をまとめるのが先決であるから、フォーマットは自分がいいように作ってしまうし、発表する人は、記者に資料を配布することが先決で、インターネットのデータがどう使用されるかまでは考える暇が無いかもしれない。

こういうときこそ、JISC 日本工業標準調査会などの標準化部隊がデータ交換の指針を示すべきである。

データ交換の指針といってもそんなに大それたものでもなく、表は縦軸に何と何々、横軸にはこれとこれを書くとか、要するにテンプレートを作ることと、CSVにするとかxmlにするとか電子フォーマットを決めることである。
それをすぐに作って、各省庁や関係自治体に徹底して欲しい。

0 件のコメント:

コメントを投稿